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子どもの中耳炎について
原因・症状・治療法を解説

 
耳の痛みや耳だれ、聞こえにくさが気になる方はご相談ください。

 中耳炎とは?
耳の痛み・耳だれ・聞こえにくさ

 
「耳が痛い」「聞こえづらい」「夜に急に泣き出した」…そんな時、お子さんが中耳炎になっているかもしれません。ここでは、中耳炎の原因・症状・治療法について、わかりやすくご紹介します。

中耳とは?どこにあるの?

中耳とは、耳の奥にある空間で、外からは見えません。鼓膜のすぐ内側にあり、鼻と耳をつなぐ通路(耳管)とつながっています。つばを飲み込んだときに「パキッ」と耳が鳴るのは、中耳に空気が送られているからです。この通路を通じて、風邪のウイルスや細菌が中耳に入り込むと、炎症を起こして「中耳炎」となります。
 

中耳炎の原因|
風邪やアレルギーがきっかけに

ウイルスによる風邪
細菌感染
アレルギー性鼻炎

これらにより鼻の奥が腫れ、耳管がふさがることで中耳に炎症が起こりやすくなります。
 

中耳炎の主な症状

 

耳の痛み(特に夜間に多い)
発熱、鼻水、咳など風邪の症状
聞こえにくさ(耳がふさがったような感覚)
耳だれ(炎症が強く鼓膜が破れた場合)
乳幼児では機嫌が悪くなる・耳を触る・夜泣き

 
鼓膜が破れても多くの場合自然に再生するため、過度な心配はいりません。

検査と診断

当院で行なっている検査

 
耳鏡検査:鼓膜の状態を確認します。
ティンパノメトリー:鼓膜の動きや中耳の圧を測定します。
 

治療法

痛みや発熱には解熱鎮痛薬(例:カロナール)を使用
細菌性が疑われる場合は抗生剤を処方
ウイルスが原因のことも多く、すべてに抗生剤が必要なわけではありません。

家庭でできるケアと声かけ

痛かったね」「つらかったね」と気持ちに寄り添う声かけを
無理に耳を触らず、安心できる環境で過ごしましょう
自分で鼻をかむ練習も、少しずつお子さんのペースで
しっかり眠ることが、回復を助ける第一歩です

 
お子さんの体調や気分に合わせた関わり方は、本人が「自分の体を大切にする力」を育むことにもつながります。親が背負いすぎず、子ども自身の回復力や選択を信じて見守る姿勢が、回復を後押しします。

耳の痛み・聞こえにくさ
があるときは

 
耳の症状は夜間に悪化することが多く、放置すると長引くこともあります。早めに小児科へご相談ください。

 

当院では、発熱外来・思春期外来・発達外来も行っています。
心理面のご不安にも、臨床心理士と連携しながら対応しています。


【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。