おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)
赤み・ただれ・皮むけの対処法
「おしりが赤くなってきた」「排便のたびに痛そう」「皮がむけてジュクジュクしている」
それはおむつかぶれかもしれません。
この記事では、原因やスキンケア、塗り薬の使い方についてわかりやすくご説明します。

おむつかぶれとは?
おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)は、おむつの中の湿気・摩擦・便や尿による刺激で起こる皮膚の炎症です。
生後2~8か月ごろによく見られ、特にうんちの回数が多い時期に悪化しやすくなります。
また、ノロウイルスやロタウイルスなどによるウイルス性胃腸炎で下痢がひどいときにも、おむつかぶれが急激に悪化することがあります。
下痢の回数が多いときは、排便ごとにぬるま湯で洗って清潔を保ち、ワセリンなどで皮膚をこまめに保護することが大切です。
主な症状
おしり・股のあたりが赤くなっている |
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皮膚のただれ・皮むけ・ひび割れがある |
排便やおむつ替え時に痛がる |
重症化するとジュクジュクし出血することも |
おむつかぶれの原因
赤ちゃんの肌はとても薄くてデリケート。
おむつで覆われている部分は、汗やおしっこ、うんちが刺激となり、赤くただれることがあります。
これが「おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)」です。
特に、
下痢が続いているとき |
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おむつ替えの間隔が長くなったとき |
暑い時期や汗をかきやすい時期 |
などに悪化しやすくなります。
皮膚バリアが弱い乳児では、ほんの少しの刺激でも炎症を起こしやすいため、早めのケアが大切です。
家庭でのケア
こまめにおむつを替える:おしっこ・うんちが出たらなるべく早く交換し、清潔な状態を保ちましょう。 |
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おしりをやさしく洗う・拭く:うんちがついているときは、ぬるま湯で洗うか、濡れたコットンでそっと拭き取るようにします。・ゴシゴシ拭くのはNG。やさしく「押し拭き」で。 |
しっかり乾かす:洗ったあとはやわらかいガーゼで水分を吸い取り、できれば数分おむつをはずして乾燥させる時間を。 |
保護クリームを使う:ワセリンや亜鉛華軟膏などでバリアをつくり、皮膚への刺激を和らげることができます。 |
こんなときは受診を
赤みが広がってジュクジュクしてきた |
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ヒリヒリして痛がる、泣く |
カンジダ(真菌)感染が疑われるような小さな赤いプツプツが見られる |
市販の保護クリームでは改善しない |
おむつかぶれは、細菌やカビの感染を合併することもあります。
必要に応じて抗真菌薬やステロイドを処方することがありますので、ひどくなる前にご相談ください。
よくある質問
Q. 市販のクリームで治らないときはどうしたらいい?
A.かぶれの種類によっては、医療用の塗り薬が必要です。
カンジダ性皮膚炎(カビの感染)の場合は、専用の抗真菌薬が効果的です。
Q. おしりふきでかぶれることはありますか?
A.アルコールや香料の入ったおしりふきは刺激になることがあります。
水だけのコットンに変えると改善することもあります。
Q. おむつなし育児を試してもいい?
A. 通気性を確保するのはよいことですが、常におむつを外しておくのは現実的ではありません。
日中少し時間を決めておむつを外すだけでも効果があります。