手汗(手掌多汗症)
思春期の手のひらの汗と外用治療
「手がいつも湿っている」「テストで紙が濡れる」「人と手をつなぎたくない」
それは手掌多汗症(手汗が多い状態)かもしれません。
当院では、外用薬による治療も行っています。

手掌多汗症とは?
特に緊張や集中時に手のひらから多量の汗が出る |
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思春期に多く、学校生活・勉強・人間関係への影響が出ることも |
体質的なもので、体の異常や病気とは限りません |
また、手汗は交感神経(自律神経の一種)の過剰な興奮によって悪化することがあり、不安や緊張のコントロールがうまくいかないと症状が強くなることがあります。
本人が「汗を気にする→もっと出る→恥ずかしい→さらに汗が出る」という悪循環に入ることもあるため、心の状態にも配慮した対応が大切です。
よくある悩み
プリントや教科書が濡れる |
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手をつなぐことや握手が気になる< |
スマホやペンがすべる |
恥ずかしくて相談できない |
当院での治療
外用薬による治療を行っています |
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アポハイドローション(保険適用)を使用しています |
夜1日1回、就寝前に手のひらに塗布 |
汗腺の活動を抑え、数日で効果が出ることも |
刺激感・赤み・かゆみが出る場合は使用を中止しご相談ください |
その他の対応
必要に応じて手汗専用の制汗剤や生活アドバイスも行います |
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重度の場合は皮膚科・多汗症専門外来へ紹介することも可能です |
不安や緊張が強い場合は思春期外来で心のサポートも行います |
よくあるご質問
Q. 手汗は病気なんですか?
A. いいえ、多くは体質的な反応で病気ではありません。
Q. アポハイドは安全ですか?
A. はい。保険適用の塩化アルミニウム製剤で、使い方を守れば安全です。
Q. いつまで塗る必要がありますか?
A. 効果が出れば週数回に減らして維持も可能です。
状況に応じて調整します。
【この記事の監修・執筆】
アイキッズクリニック
院長 会津 研二(小児科専門医)
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。
お気軽にご相談ください。