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抑うつ状態
小学生・中学生・高校生の
“なんとなく元気がない"

「最近、なんとなく元気がない」それはこころのエネルギー低下かもしれません
「学校には行けているけど、表情が暗い」「好きだったことにも興味を示さない」「家ではゴロゴロしてばかりで、声をかけても反応が薄い」
そんな変化を感じたとき、それは“うつ病”とまではいかなくても、抑うつ状態というこころの不調のサインかもしれません。
今の子どもたちは、小学校高学年ごろからスマホや動画の影響、生活リズムの乱れ、対人関係のストレスなど、たくさんの刺激にさらされています。
気づきにくい「こころの疲労」が、「なんかだるい」「なんかつまらない」という形であらわれてくるのです。

 

なぜ「やる気が出ない」「元気がない」
状態になるの?

 
〈思春期の脳の発達とアンバランスさ〉
思春期の脳は、まず感情を感じる部分(扁桃体)が大きく発達し、あとから理性や自己コントロールを担う前頭前野がゆっくり育っていきます。
このアンバランスにより、以下のような状態に陥りやすくなります。
 

感情の波に振り回されやすい
落ち込んだときの「立て直し」が難しい
自分でもうまく理由がわからず「だるい」「イライラする」と感じる

 
さらに、次のような背景が加わると、心のエネルギーが消耗していきます。
 

友人関係や学校生活でのストレス
成績や進路へのプレッシャー
SNSやスマホでの比較・夜更かし
自分への自信のなさ、失敗体験の積み重ね
家族とのコミュニケーション不足

家庭でできる関わり方
「元気にさせよう」としなくて大丈夫

 

無理に励まさないことが
信頼につながる

「がんばって」「もっと前みたいにしなよ」は、否定されたように感じる子もいます。
代わりに「最近どう?」「気になってるよ」など、そばにいるよという姿勢を伝えてみてください。


自分で選べる場面を意識してつくる

たとえば、「今日は何食べたい?」「お風呂は今入る?あとにする?」のような小さな選択でも、子どもの回復力を支えます。


スマホ・睡眠・食事を
“整える”ところから

夜ふかしや刺激の強いコンテンツは、回復を妨げることもあります。
睡眠時間・スマホの使い方・朝のリズムを家族でゆるやかに整えていきましょう。

受診の目安と相談先
親のみのご相談やオンライン診療も可能です

 
以下のような様子が2週間以上続くときは、専門的なサポートが必要かもしれません。
 

以前より明らかに元気がない
イライラや無気力が目立つ
食欲・睡眠に変化がある(過食・拒食、寝すぎ・寝不足)
朝の登校に強い抵抗感がある
家族との関わりを避けるようになった

 
当院の【思春期・発達外来】では、小学生高学年〜高校生までを対象に、初診からオンライン診療にも対応しています。
また、「まずは保護者だけで相談したい」という方もご利用いただけます。

当院からのメッセージ

 
「なんとなく元気がない」
その違和感に気づけるのは、親御さんだけかもしれません。
それは、とても大切な気づきです。
私たちは、お子さんの“こころのエネルギー”を回復するお手伝いをしています。
「本人は連れて行けないけど、相談したい」「オンラインで話してみたい」そんなお気持ちでも大丈夫です。
どうぞご相談ください。

よくあるご質問

 
Q. 学校や塾には行けていますが、家では何もしません。大丈夫ですか?
A. 外でエネルギーを使い果たしているサインかもしれません。
家は休む場所でOKと考えて大丈夫です。
 
Q. すぐイライラして暴言を吐くようになりました。
A. 抑うつ状態の一部として、怒りっぽさや攻撃的な態度が出ることもあります。
性格の問題ではなく、サインの一つとして受け止めましょう。

 

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【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。
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