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食物アレルギーの予防
離乳食の進め方・注意点

「アレルギーが心配だから卵は遅らせた方がいい?」「湿疹があるけど離乳食を進めても大丈夫?」
最近の研究では、むしろ早めに食べ始めることが食物アレルギーの予防につながることが分かってきました。この記事では、最新の知見をもとに安全な離乳食の進め方を解説します。

アレルギーの「予防」
としての離乳食の考え方

 

生後5〜6か月から卵などのタンパク質を少量ずつ取り入れることが予防に有効
ピーナッツについても早期摂取でリスクが減るという研究結果あり
遅らせることでむしろアレルギーの発症リスクが上がる可能性も

離乳食を始める前のチェックリスト

 

確認項目 チェック
首がすわっている
5か月ごろからで、
1日1回は座って飲食できる
スプーンに慣れてきた
(湯ざましや麦茶など)
湿疹が強く出ていない
(または治療中)
家族にアレルギー歴
があるか医師に相談した

いつ、どんな食材から始める?

 

最初は米がゆ → 野菜 → タンパク質(豆腐・白身魚)と進める
卵黄→全卵は医師と相談しながら段階的に
初めての食材は平日の午前中にあげると安心
当院では、卵は「たまごボーロ」を砕いてごく少量からスタートする方法をおすすめしています
ピーナッツは「ピーナッツバター」を耳かき1杯程度から始め、少しずつ増やしていきます

卵・ピーナッツ導入のステップ例

 

日数:1日目
卵ボーロ:砕いたかけら 1粒未満
ピーナッツバター:耳かき1/4〜1/2杯
日数:2日目
卵ボーロ:ボーロ1粒分
ピーナッツバター:耳かき1杯程度
日数:3日目
卵ボーロ:2〜3粒
ピーナッツバター:スプーンの先に薄く塗る
日数:4〜5日目
卵ボーロ:5粒前後
ピーナッツバター:1g未満まで増量可

 
※できれば平日の午前中に実施し、異変があれば医療機関に相談できる体制で行いましょう。

湿疹がある場合はどうする?

 

重症湿疹がある場合、皮膚のバリア機能を整えることが先決
医師と相談しながら、必要に応じて血液検査(ドロップスクリーン)でアレルゲンを確認

アレルギー検査
(ドロップスクリーンについて)

 

当院のサポート

 

離乳食相談・予防接種とあわせてのご案内が可能
皮膚の状態や家族歴に応じた開始時期・検査をご提案
育児中の不安にも丁寧に対応します

よくあるご質問

 
Q. 卵は何から始めるのがおすすめですか?
A. たまごボーロを砕いたかけらから、少しずつ始める方法を当院では推奨しています。
 
Q. ピーナッツはどう進めたらいいですか?
A. 耳かき1杯のピーナッツバターを離乳食に混ぜるなどしてスタートします。飲み込みやすい状態であげましょう。
 
Q. 湿疹が出ていても離乳食は進めていい?
A. 強く出ている場合は、まず皮膚をしっかり整えましょう。状態によっては先に検査を行うこともあります。
 
Q. 母乳をやめた方がいいの?
A. いいえ、母乳育児を継続しながら離乳食を進めることでアレルギーの予防効果もあります。
 

 

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当院では、思春期外来・発達外来も行っています。
心理面のご不安にも、臨床心理士と連携しながら対応しています。
お気軽にご相談ください。
 
 


【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。
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