外耳炎とは?
耳の痛み・かゆみの原因
耳が痛い」「かゆがっている」「耳をよく触る」そんなときは、外耳炎の可能性があります。ここでは、外耳炎の原因・症状・治療法について、わかりやすくご紹介します。

外耳とは?どこにあるの?
外耳とは、耳の入り口から鼓膜までの通り道のことです。耳垢がたまる場所で、耳かきが届く範囲でもあります。この部分の皮膚に炎症が起こると、外耳炎になります。
「耳に水が入ると中耳炎になるのでは?」と心配される方もいますが、鼓膜があるため水が中耳まで入ることはなく、外耳炎の原因にはなっても中耳炎にはなりません。
外耳炎の原因
黄色ブドウ球菌による感染(とびひのような状態) |
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湿疹やかきこわし |
まれにカビ(真菌)による外耳道炎 |
主な症状
耳の痛み(触ると痛がることも) |
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耳のかゆみ |
お子さんが耳を頻繁に触る、気にする |
検査と診断
耳鏡検査:耳の入り口から鼓膜までを観察し、炎症や分泌物の有無を確認します。
治療
細菌感染の場合は抗生剤入りの軟こうや点耳薬を使用 |
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真菌(カビ)が原因の場合は抗真菌薬の外用薬を処方 |
*多くの場合は外用薬で改善しますが、かきこわしや再発を防ぐには生活環境の見直しも大切です。
家庭でできるケアと声かけ
かゆがっても、耳をかきすぎないように優しく声をかける |
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「気になるね」「痛かったね」と共感を示すことで、安心感につながります |
綿棒や耳かきで無理に掃除しすぎない |
入浴時に水が入っても、すぐにふき取れば問題ありません |
子どもが自分の感覚や体調に気づき、それを伝えられるようになることも大切です。親が無理にすべてを管理しようとせず、本人の気づきや意志を尊重する関わり方が、再発予防にもつながります。
当院では、発熱外来・思春期外来・発達外来も行っています。
心理面のご不安にも、臨床心理士と連携しながら対応しています。
【この記事の監修・執筆】
アイキッズクリニック
院長 会津 研二(小児科専門医)
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。