思春期のにきび(尋常性ざ瘡)
ケアと治療の基本
洗顔してるのに治らない」「赤く腫れてきた」「ニキビ跡が心配」
にきび(尋常性ざ瘡)は、思春期に多くみられる慢性的な皮膚炎です。
この記事では、基本的なケアから治療の考え方まで丁寧にご紹介します。

なぜ思春期ににきびができる?
皮脂分泌が増える(ホルモンの影響) |
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毛穴の出口がつまりやすくなる |
そこに皮脂がたまりアクネ菌が増える |
免疫反応により赤く腫れるにきびが発生 |
にきびの種類
白ニキビ(毛穴が詰まり、皮脂がたまっている) |
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黒ニキビ(詰まりが酸化して黒く見える) |
赤ニキビ(炎症を起こして赤く腫れている) |
膿ニキビ(膿を伴う重症型) |
日常ケアのポイント
洗顔は朝・夜の1日2回、泡でやさしく |
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強くこすらない・つぶさない |
保湿はにきび肌用の刺激が少ないもの |
髪が顔にかからないように、枕カバーも清潔に |
当院での治療
白・黒ニキビ:毛穴のつまりを取るレチノイド外用薬(アダパレンなど) |
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赤ニキビ:抗菌薬の外用薬やベピオゲル(過酸化ベンゾイル)、デュアック、エピデュオを使用 |
過酸化ベンゾイル(BPO)製剤(ベピオ、デュアックなど)はアレルギー反応で強い赤みや腫れが出ることがあり、初期は注意して使用します |
炎症が強い場合は内服の抗生剤(ミノマイシンやビブラマイシンなどテトラサイクリン系)を約2週間服用することもあります |
ニキビ跡予防のためにも、早期治療が大切 |
こんなときはご相談ください
セルフケアでよくならない |
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赤く腫れて痛いにきびがある |
顔全体・胸・背中に広がっている |
学校や人前で気にしている様子がある |
【この記事の監修・執筆】
アイキッズクリニック
院長 会津 研二(小児科専門医)
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。
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