口周囲皮膚炎
(perioral dermatitis)
原因と治療

「口のまわりが赤い」「ポツポツが治らない」「ヒリヒリして痛い」
そんなときは口囲皮膚炎の可能性があります。
この記事では、原因や治療について詳しくご紹介します。

口囲皮膚炎とは?

 

鼻〜口のまわりに赤み・小さなブツブツ・ヒリヒリ感が出る皮膚炎
口唇のきわを避けてリング状に広がるのが特徴
時に目のまわりや鼻のわきにも生じる(眼周囲皮膚炎)

原因・悪化要因

 

ステロイド外用薬の使用(とくに顔への長期使用)
スキンケアやワセリンの塗りすぎによる毛穴の閉塞
歯磨き粉・マスク・よだれによる接触刺激
整髪料・香料・日焼け止め・汗

治療の基本方針

 

原因物質(ステロイド・スキンケア)を中止
ロゼックス(メトロニダゾール)外用薬を1日2回
皮膚が敏感な時期は保湿を控えめに(刺激のないもの)
炎症が強い場合はテトラサイクリン系内服薬(ミノマイシン・ビブラマイシンなど)を2週間程度使用

ロゼックスは効く?

 
ロゼックスは口囲皮膚炎の第一選択の外用薬として使われています。
メトロニダゾールはアクネ菌や表皮ブドウ球菌などへの抗菌作用+炎症を抑える効果があります。
刺激が少なく安全性も高いため、小児〜思春期にも使いやすい治療薬です。

注意が必要な点

 

ステロイドをやめると一時的に悪化したように見えることがあります
保湿・化粧水も一度中止して肌をリセットすることが有効
ロゼックスでも刺激や赤みが出る場合は使用中止して再受診

よくあるご質問

 
Q. ずっと保湿してきたのに悪化したのはなぜ?
A. 保湿剤やスキンケア製品の成分が刺激になっている場合があります。
 
Q. 自然に治りますか?
A. 軽症なら治ることもありますが、長引く・繰り返す場合は外用治療が必要です。
 
Q. ステロイドは使ってはいけない?
A. 顔に長期で使うと悪化することがあるため、口囲皮膚炎では避けるのが原則です。

 

 

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【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
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