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単純ヘルペスウイルス感染症
口唇・顔・手のひょう疽
カポジ水痘様発疹症

「唇に小さな水ぶくれ」「指が腫れて痛がる」「アトピーの顔に急に赤い水疱が…」
これらの症状は単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染症の可能性があります。
この記事では、部位別の症状と対応方法をわかりやすくご紹介します。。

単純ヘルペスとは?

 
単純ヘルペスウイルス(HSV)は口唇や顔、手指、陰部などに水ぶくれを起こすウイルスです。
一度感染すると体内に潜伏し、疲れ・発熱・ストレスなどで再発することがあります。

よく見られる部位と症状

 

口唇・顔まわり:水ぶくれ→かさぶた/痛みや発熱を伴うことも
手のひょう疽(ヘルペス性ひょう疽):指しゃぶりの習慣がある子に多く、指先に強い腫れと水ぶくれ、ズキズキした痛み
陰部:赤みや腫れ、水ぶくれ/おむつかぶれと区別しにくいことも

カポジ水痘様発疹症
(アトピーの子に多い合併症)

 
アトピー性皮膚炎のあるお子さんで顔や首などの湿疹部位に突然水ぶくれが多発し、発熱・全身症状を伴う重症のヘルペス感染症です。
 

目の周囲・頬・顎に小さな水ぶくれが密集
全体的に赤く腫れたようになりぐったりすることも
眼にヘルペスが入ると視力障害のリスクもあり、早期対応が重要
全身への抗ウイルス薬投与(内服または点滴)が必要なケースも

診断と検査

 

見た目と経過で診断することが多い
必要に応じてウイルス検査(抗原検出など)も行います
ヘルペス性ひょう疽と細菌性ひょう疽の区別が難しい場合もあります

治療

 

抗ウイルス薬(内服または塗り薬)が基本
初感染やカポジの場合は早期内服開始が重要
痛み止め(解熱鎮痛薬)を併用することもあります

家庭で気をつけること

 

患部を触らせないよう注意(目に入ると危険)
タオル・スプーン・おもちゃなどは兄弟で共用しない
痛みや発熱がある場合は無理に登園せず休ませましょう

当院での対応

 

初期診断と必要に応じた抗ウイルス治療導入
カポジ水痘様発疹症が疑われる場合は眼科や皮膚科と連携
アトピー合併児への皮膚管理+感染予防のアドバイスも行います

よくあるご質問

 
Q. ヘルペスはうつりますか?
A. はい。特に水ぶくれに触れることで感染します。
タオルや食器の共用に注意しましょう。
 
Q. 学校や園には行けますか?
A.水ぶくれが破れていない・元気がある場合は登園可能ですが、状態により医師が判断します。
 
Q. 繰り返しますか?
A. ウイルスが体内に残って再発することがあります。
疲れ・発熱・紫外線などが誘因になることも。
 
 
水ぶくれ・顔や指の腫れ・湿疹の悪化が気になる場合は、早めにご相談ください。
 

 

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当院では、思春期外来・発達外来も行っています。
心理面のご不安にも、臨床心理士と連携しながら対応しています。
お気軽にご相談ください。
 
 

【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。
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