円形脱毛症
子どもの髪が抜ける?
原因と治療
「急に髪の毛が抜けてきた」「頭皮に丸く薄いところがある」
そんなときは円形脱毛症の可能性があります。
この記事では、子どもに多い脱毛の特徴や治療方針についてご紹介します。

円形脱毛症とは?
円形脱毛症は自己免疫の異常により、毛根が攻撃されて一部の髪の毛が突然抜ける病気です。
大人だけでなく、子どもでも発症します。
よくある症状
突然1〜数か所、円形や楕円形に髪が抜ける |
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地肌がつるっとしている/炎症やかさぶたがない |
毛が抜けるときの痛みやかゆみはほぼなし |
まつ毛や眉毛が抜ける場合も(重症型) |
原因は?
自己免疫反応(自分の免疫が毛根を誤って攻撃) |
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精神的ストレス・疲れがきっかけになることも |
遺伝的な体質(アレルギー体質・家族歴)も関与 |
ストレスや疲労が蓄積すると免疫バランスが変化し、脱毛が起こることがあります |
家庭での気づき方と対応
お風呂やドライヤー後に薄くなっている部分に気づく |
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広がりがあるか・数が増えていないかを日々観察 |
無理に帽子やウィッグで隠そうとしすぎない(通気が悪くなる) |
治療について
軽症であれば自然に治ることもあります |
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当院ではエキシマライト(308nm UVB)による光線療法を導入しています |
週1回程度の照射を2〜3か月継続することで改善が見られるケースが多いです |
痛みはなく、小児にも安全な治療法です |
再発することもあるため、早期発見・早期治療が重要です |
外用ステロイドや局所免疫療法、皮膚科との連携も含めた総合的な対応を行っています |
受診の目安
脱毛部位が増えている・広がっている |
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眉毛・まつ毛などにも脱毛がある |
半年以上治らない・繰り返している |
本人や保護者が精神的に気にしている様子がある |
【この記事の監修・執筆】
アイキッズクリニック
院長 会津 研二(小児科専門医)
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。
お気軽にご相談ください。