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子どもの長引く鼻水
風邪?アレルギー?
受診の目安と対策

 
「いつまで続くの?」
長引く鼻水に悩む保護者の方へ「風邪は治ったはずなのに、鼻水だけがずっと続く…」
そんなとき、保護者の方は「何か別の病気では?」と不安になりますよね。
子どもの鼻水は、風邪だけでなくアレルギーや副鼻腔炎などが原因のこともあります。

鼻水が長引く
3つの主な原因

 
鼻水が続く原因には以下のようなものがあります。
 

風邪のあとに残る鼻炎

ウイルス性の風邪では、発熱や咳が治まっても、鼻の粘膜がしばらく腫れて鼻水だけが続くことがあります。
2週間ほどで自然に治ることが多いですが、長引くと別の病気を疑う必要があります。
副鼻腔炎(ふくびくうえん)

風邪が長引くと、鼻の奥の副鼻腔に膿がたまり「副鼻腔炎」になることがあります。以下のような症状があると要注意です。

・黄色~緑色の鼻水が長く続く
・鼻づまりが強い
・頬や目の下を痛がる
・咳が長引く(特に朝・夜)
アレルギー性鼻炎

透明な鼻水やくしゃみ、目のかゆみが続く場合は、ハウスダストや花粉が原因のこともあります。
年中症状がある「通年性アレルギー」と、季節によって悪化する「季節性アレルギー」があります。

ご家庭でできること

 

鼻吸い器を活用:
小さいお子さんは自分で鼻をかめないため、電動の鼻吸い器などでこまめに吸ってあげましょう。
部屋の湿度を保つ:
乾燥は鼻の粘膜に負担をかけるため、加湿器や濡れタオルで湿度を保つのが効果的。
アレルゲン対策:
ホコリやダニ対策として、寝具やカーペットの掃除・洗濯も重要です。

受診の目安

 
こんなときは小児科を受診しましょう
 

鼻水が2週間以上続いている
黄色や緑の鼻水が出ている
咳が一緒に長引いている
熱はないのに鼻づまりで眠れない
耳を痛がる・中耳炎を繰り返している

 
当院では、必要に応じて副鼻腔炎の診断やアレルギー検査も対応しています。
無理に抗生物質を使わず、お子さんの体に合った治療をご提案します。

当院からのメッセージ

 
鼻水はよくある症状ですが、「長引く」場合は見逃してはいけないサインかもしれません。
お子さんの笑顔と呼吸のしやすさのために、気になるときはお気軽にご相談ください。

よくある質問

 
Q. 鼻水だけで元気な場合、受診は必要?
A.元気があって食欲もあれば様子見でも大丈夫です。ただし2週間以上続くようなら、一度診察をおすすめします。
 
Q. 保育園から「鼻水がひどい」と言われた場合は?
A.他の子への感染リスクがある風邪の可能性もあります。元気でも一度ご相談いただくと安心です。
 
Q. 抗生物質は必要ですか?
A.ウイルス性鼻炎には不要です。副鼻腔炎や細菌感染が疑われる場合に限り使用します。
 
 


当院では、発熱外来・思春期外来・発達外来も行っています。
心理面のご不安にも、臨床心理士と連携しながら対応しています。


【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。