RS・ヒトメタ・アデノなど
乳幼児のウイルス感染まとめ

「高熱が続く」「咳がひどい」「目やにや下痢もある」…乳幼児の感染症は症状が多様で、判断が難しいこともあります。
今回は、小児科でよくみられるRSウイルス・ヒトメタニューモウイルス・アデノウイルスについてご紹介します。

主な乳幼児ウイルス感染とその特徴

ウイルス名	RSウイルス
主な症状	咳・ゼーゼー・鼻水・発熱（乳児は呼吸困難も）
流行時期	秋〜冬
登園目安	全身状態が良好になり、咳・鼻水が改善

ウイルス名	ヒトメタニューモウイルス
主な症状	高熱・咳・鼻水・ゼーゼー・発疹（まれ）
流行時期	春〜初夏
登園目安	発熱・咳が落ち着き、全身状態が回復

ウイルス名	アデノウイルス（咽頭結膜熱）
主な症状	高熱・目やに・のどの痛み・結膜炎・下痢
流行時期	通年（夏に多い）
登園目安	解熱後2日経過し、全身状態が回復

ウイルス感染は「症状の出方」がカギ

同じ熱でも、「元気があるか」「咳の強さ」「呼吸の様子」で対応が変わります。
熱の高さよりも、お子さんの全体の様子に注目してみましょう。

家庭でのケアのポイント

こまめな水分補給と室内の加湿
眠れる環境づくり（咳で起きる場合は姿勢を工夫）
「しんどいね」「がんばってるね」と寄り添う声かけ
登園再開は無理をさせず、本人の様子を見ながら

治る力を信じて見守ることで、子ども自身が「自分で回復できた」という安心感を得られます。

よくある質問

Q. 咳や鼻水だけで元気な場合は登園してもいい？
A. 症状が軽く、食事・睡眠がとれていれば登園可能なこともありますが、園のルールも確認しましょう。

Q. インフルエンザやアデノと何が違う？
A. 高熱の出方や登園基準、検査での判別方法が異なります。正確な診断は医療機関で可能です。

Q. 家族にうつる可能性は？
A. ウイルスによっては大人にも感染します。タオルや食器の共有を避け、手洗いを徹底しましょう。

まとめ　
乳幼児の感染症は
「様子」と「経過」を大切に

乳幼児の症状は変化しやすく、見守りや判断が難しいこともあります。
迷ったときは、早めに小児科へご相談ください。
ご家庭での安心につながるよう、サポートいたします。

当院では、発熱外来・思春期外来・発達外来も行っています。
心理面のご不安にも、臨床心理士と連携しながら対応しています。

【この記事の監修・執筆】

アイキッズクリニック

　　　院長　会津研二（小児科専門医）

新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、

多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。

ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、

アドバイスや治療をご提案しています。