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子どもの咳が長引くときの原因と対策
夜だけ咳・風邪後の咳が続く

 
「風邪は治ったはずなのに咳だけ続く」「夜になると咳がひどくて眠れない」…そんなお悩みをよく聞きます。
今回は、子どもの長引く咳についてわかりやすくご説明します。

咳が長引く原因とは?

 
咳が続く原因には以下のようなものがあります。
 

ウイルス感染後の咳(乾いた咳が2〜3週間続くことも)
気道過敏(風邪をきっかけに気道が敏感になる)
アレルギー・喘息体質(夜や運動後に咳が出やすい)
百日咳・マイコプラズマ感染(長引く強い咳が特徴)
副鼻腔炎(鼻水が喉に垂れて咳の原因に)

 
咳は「異物を外に出す」大切な防御反応でもありますが、長く続くと体力や睡眠にも影響します。

夜だけ咳が出るのはなぜ?

 
寝ているときは鼻水が喉に流れやすく、また副交感神経が優位になって気道が狭くなりやすいため、咳が出やすくなります。
布団に入ったとたんに咳が出る…というのはよくあるパターンです。

受診の目安

咳が2週間以上続く
咳で夜眠れない・日中も辛そう
ヒューヒュー・ゼーゼーとした呼吸音がある
咳の勢いが強く、嘔吐や肋骨の痛みを伴う
元気がなく、食事や水分がとれない

家庭でできるケアと声かけ

寝室の加湿と換気を心がけましょう
頭を少し高くして寝かせると咳が楽になります
無理に咳を止めようとせず、「出てくるのは体を守ってるサイン」と伝える
「しんどいね」「よくがんばってるね」と共感する声かけを

 
子ども自身が「自分の体調を気にかけられる」ようになることも大切です。親がすべてをコントロールするのではなく、体の変化に気づき、相談できる力を育てていきましょう。

よくある質問

 
Q. 咳だけで元気な場合、すぐに病院に行かなくてもいい?
A. 元気で食事や睡眠がとれていれば、様子を見ても大丈夫なことが多いです。
 
Q. 市販薬を使ってもいい?
A. 市販の咳止めは子どもには合わないこともあるため、年齢や体重に合わせた処方薬をおすすめします。
 
Q. 咳で吐くほど苦しそうなときは?
A. 百日咳やマイコプラズマなど、特別な対応が必要なこともあるため受診をおすすめします。

まとめ 
咳が長引くときはお気軽に

 
咳が長く続くと不安になるのは当然です。
お子さんの様子や生活への影響を見ながら、早めの相談が安心につながります。


当院では、発熱外来・思春期外来・発達外来も行っています。
心理面のご不安にも、臨床心理士と連携しながら対応しています。


【この記事の監修・執筆】
 
アイキッズクリニック
     院長 会津 研二(小児科専門医)
 
新生児・発達・思春期の診療に長年携わり、
多くのお子さんの成長と自立を見守ってきました。
ご家庭や集団生活でも穏やかに過ごせるよう、
アドバイスや治療をご提案しています。